マニラ国際空港の片隅には、現在もなお使い古されたYS-11が放置されており、航空専門学校の実習用機材として使われている機体や、他のYS-11の部品取りに使われている機体、また倉庫代わりになっている機体など、数機の姿を見ることができます。こちらでは、マニラのYS-11を紹介します。





左:RP-C3585 JAC塗装、タイトルなし 元JA8771
右:RP-C3587 BIMP-EAGA塗装 元JA8715

  JACの塗装が色濃く残るRP-C3585は、どうも航空整備の専門学校が購入したようだ。この学校、以前はJASのフルカラーのYS-11を教材に使用していたが、現在はこの機体が使われている、という話である。前回2005年訪問時に姿を見かけたが、何とか未だに飛行機としての形は残っている。元 JACのJA8771、製造番号2149番。

BIMP-EAGA航空塗装をまとっているYS-11は、RP-C3587。一時期「VIP用YS-11」と報告が上がった。実際はマニラ・NAIAの片隅に2003年訪問の時は放置されており、使っている気配がなかったが、2004年にBIMP-EAGA航空のフライトとして、ミンダナオ島ザンボアンガからボルネオ島サンダカン(マレーシア)を結ぶ国際線に使用された。その後は使用していないようで、NAIAの2GOのハンガー前に置かれていた。元 JTAのJA8715、製造番号2069番。
ちなみに、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピンの政府により、ボルネオとフィリピンの経済開発を目的に作られた会合がBIMP-EAGAだが、その地域輸送としてYS-11が使用されていた。2008年3月、YS-11による運航は終了している。


左:RP-C3588 Asian Spiritフルカラー 元JA8787
右:RP-C3590 2GO(Aboitiz Air)塗装 元JA8758

  アジアンスピリットのフルカラーを纏い、ビルボードで社名が入っているYS-11。レジスタはRP-C3588、1996年に日本から渡り、2004年頃までは元気に飛んでいたようだが、最近はもう使われていないようで、マニラに留め置かれていた。元JTAのJA8787、製造番号2169番。
「貨物機」として2007年頃まで現役で飛んでいたRP-C3590。この機体はコンビ型のYS-11A-301型で、製造後オリンピック航空にリース、その後大韓航空にHL5216として納入後、フィリピン航空を経てJA8758としてTDA(後のJAS)が購入した機体である。フィリピンで登録されるのは2度目、ということか。製造番号2106番 。


左:RP-C2015 部品をほとんど取られて解体中 元JA8698
右:RP-C2015 Asian Spiritで現役の頃 元JA8698

  実はこの機体、2003年の時点では、まだフィリピンで現役で飛んでいた。その時の写真が右側の1枚である。アジアンスピリットも2004年まで現役で使っていたようだが、機体が古いこともあって退役。その後部品取りをされ、残ったフレームがちょうど解体中であった、という訳である。元ANKのJA8698、製造番号2067番。


左:RP-C2253 Aboitiz Airの塗装、エンジンなし 元JA8656
右:RP-C2739 JTA塗装、タイトル、エンジンなし 元JA8710

アボイティズ航空塗装のYS-11は、RP-C2253。こちらはフィリピンに来てしばらくは貨物機として飛んでいた形跡があったが、1966年製造の- 100型ということもあって部品取りに。一時期BIMP-EAGA航空として飛んでいたこともあったようだが、詳細は不明。元TDA/JASの JA8656、製造番号2020番。

JTA塗装の残るYS-11は、登録番号RP-C2739の機体。すでに部品取りとしてエンジンも外され、2003年のフィリピン初訪問の時からエンジンがない状態で放置されている。元JTAのJA8710、製造番号2090番。


左:RP-C3217 BIMP-EAGA航空の塗装、エンジンなし 元JA8794
右:RP-C3589 プーケットエア塗装、エンジンなし 元JA8722

こちらの青いYS-11は、RP-C3217。日本からフィリピンに渡った後、しばらくアジアンスピリットのフライトで飛んでいたが、2003年に BIMP-EAGA航空初代の機体として、RP-C3587と同様ザンボアンガ〜サンダカンの国際線に就航。しかし、その後1年もたたないうちに退役し、部品取りになってしまった。フレームは残っているが、エンジンはない。元JTAのJA8794、製造番号2083番。

写真は2005年訪問時に機内から撮影したものだが、プーケットエア塗装のYS-11は、RP-C3589。どうもアジアンスピリットかアボイティズエアからプーケットエアに売却されたようなのだが、ご存知の通りプーケットエアがYS-11の運航停止処分を食らったことにより売却中止。前回訪問時にすでにエンジンを外されて放置されていた。元JA8722、製造番号2078番。



2010年6月に、2008年にマニラで撮影されたフィリピンのYS-11の写真を、YS45様よりご提供いただいた。これまで紹介してきた機体の、1年後の貴重な消息に加え、これまで消息のつかめなかった機体の状況も判明する貴重なショットの数々。
YS45様、貴重なお写真を提供頂きありがとうございました。





左:RP-C2252 JAS塗装(Airlink International Airways) 元JA8723
右:RP-C2253 Aboitiz Airの塗装、エンジンなし 元JA8656

  JASのレインボー塗装が残っているRP-2252は、Airlink International Airwaysとその付属専門学校の保有機と思われ、旅客便としては全く使用されている気配がなく、主に教材用として使用されていると思われていた。時折写真をネット上で見かけるものの、動いている姿を見たことがなく、そのうち姿が消えてしまった。RP-C3585が教材で使われるようになったので、そちらにすべて訓練を移行したかと思われた。
ところが、今回YS45様に2008年5月に撮影したRP-C2252のお写真を頂戴した。この機体が飛んでいることがかなり衝撃であった。ネット上を検索してみると、2009年にクラークで撮影したこの機体の写真も存在しており、再びフライアブルになったのであろうか。
元JASのJA8723、製造番号2079番。日本からの引退は1996年で、その後10年以上フィリピンで活躍している機体は、恐らくこの機体だけであろう。

2007年訪問時には、機体の下が物干しになっていたRP-C2253だが、1年後にも相変わらずマニラ・NAIAのYS-11放置エリアに残骸が置かれていたようだ。





左:RP-C2739 JTA塗装 エンジンなし 元JA8710
右:RP-C3217 BIMP-EAGA塗装(青) エンジンなし 元JA8794

  2007年にもエンジンが抜かれて、マニラ国際空港の結構目立つ場所に置かれていたこの機体、その後も同じ場所にそのままの状態で置かれているようだ。

こちらも1年後にほとんど状況は変化していないようだ。ここで紹介した2機は、共に元JTAの機体である。





左:RP-C3585 JAC塗装(Airlink International Airways) 元JA8771
右:RP-C3588 オールホワイト 元JA8787

  2007年時点とあまり状況の変わっていないJA8771。2GOのハンガー前と言う場所を考えると、ほとんど1年間動かされていないのではなかろうか。

2007年訪問時には、アジアンスピリットのビルボード塗装で、マニラ国際空港に留め置かれていたこの機体、1年後には塗装を落とされ、オールホワイトで放置されていたようだ。





RP-C3590 2GO(Abotiz Air) 元JA8758

  2007年時点では2GOのハンガーに入れられていたこの機体、その後現役を引退し、エンジンを抜かれ、レドームを外されて、マニラ国際空港に放置されているようだ。


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